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自分のなかに歴史を読む [備忘録]

久しぶりのヒット.

阿部謹也:『自分のなかに歴史をよむ』,ちくま文庫,2011.12.25第二刷

卒論提出日の今日,この本を読み終えたことが,意味深い.
も一つ,本年度で退職される,n先生のお言葉を頂いた,ことも.

そのn先生と,実は接点のある,O先生が最終講義で,
阿部先生の『中世の窓から』をウィーンで読んだ話を聞いて,
それを買いに行ったのだが,なかったので,仕方なく手に取った
本書.でも,よかった.

もう,ほんとにほんとの,最後の段落.

p.210
 交響曲に代表されるヨーロッパは,私たちをひきつけてやみません.
 しかし,ひくつけられながらも,私たちは高村光太郎のように,
 小さな違和感を感じつづけています.この違和感は,他の文化を
 理解しようとするときに大切なものです.この違和感を大切にしながら,
 他の文化を理解する努力を,今後もつづけていかねばならないでしょう.

歴史学のなかに,社会史という分野を切り開いた
高名な歴史学者であり,一橋大学の学長にもなった阿部先生が,
ご自身のドイツ滞在や研究を通して,得られた言葉は,
n先生やO先生とも重なった,僕の胸に響いた.

歴史学か地理学か,そもそも土木工学なのか,
自分のやっている研究に自信が持てない僕に,

p.21
 「解るということはそれによって自分が変わるということ」
p.65
 私たちは過去との真の絆を探し,《大いなる時間》のなかで
 生きているという自覚をもたねばならないのです。

などの言葉は,ありがたい道標となる.

時空間のなかで,本当は
共有し得ないかもしれない風景を,
それでも,人々は拠り所として
日々生きていくのだと信じて.

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